第三者委員会の調査について

調査委員会について

学校は、私たち遺族が「いじめ」の事を訴えても、「いじめ防止対策推進法の重大事態調査」についての説明がなされることはありませんでした。

再三の申し入れで、娘が亡くなって、三か月後にようやく「重大事態」として取り扱うことになりました。

4か月後の2021年3月16日に、教育委員会が立ち上げた第28条調査が始まったようです。

教育委員会からも、調査委員会からも、遺族には何の説明もないまま、第一回目の調査会をスタートさせようとしました。校長からの報告も教育委員会からの説明もありませんでしたので、遺族側から調査委員会の事を尋ねると、校長は渋々なんと

第一回調査委員会の前日の3月15日に、初めて調査委員会のメンバーをfaxで送って来ました。

遺族は、その冷淡な扱いと対応に驚きました。保護者会でも「調査委員会については発足したらお知らせする」と公言していたのに、内密に話が進められている様は、とても信じられませんでした。

そして委員会の構成や運営方法などに疑問があり、独立性や専門性の高い調査委員会を求めました。何故なら遺族側が発見したことですが、調査委員会のメンバーの中に、加害者と関係のある人物が入っていたからです。その指摘についても、遺族が納得できるような返答はありませんでした。

調査について、国のガイドラインに基づき説明を求めてきましたが、教育委員会は私たちになかなか会おうとせず、十分な説明を受けることもできませんでした。

その結果、はじめから不信だらけの28条の調査委員会と遺族が一度も面談する事はありませんでした。

こんな状況なのに、2021年10月に調査委員会は、一方的に

「自殺といじめの因果関係は不明」と経過報告書を出しました。

遺族はこの経過報告書を受け取らず、「もう一度28条の調査委員会をやり直して欲しい」と教育委員会に訴えました。

そして、その足で文科省に出向き、上記の内容を訴えて記者会見をする流れになりましたが、遺族の要望は聞き入れられず、

2021年9月に町田市長の記者会見で「町田市長部局が立ち上げる調査委員会を設置する。」と突如として発表しました。

町田市長部局が立ち上げる調査委員会ですので、「遺族推薦の委員を中立的立場の弁護士会に要請したい。」と町田市に進言しましたが、認めてはもらうこともありませんでした。

そして、2021年11月10日から、市長部局の立ち上げる30条の調査委員会が発足されました。

調査委員会は「遺族の気持ちを聞くことが調査としての第一歩」と、

2021年11月22日に第1回目の委員会開催が行われ、月に2度のペースでの調査委員会が開催されています。

2023年11月16日には、第45回も、調査・検討(非公開)と町田市のHPには記載されていますが、既に娘が亡くなってから3年の月日が過ぎていました。

遺族側は、今度こそ第30条の調査委員会には、真実だけを報告書に載せて欲しいのです。何故なら、「調査」という意味では、もう法律上、後がないからです。

28条調査の委員会はまともに調査がなされたとも言えないままに終結となり、現在調査がなされているのは再調査委員会として、立ち上げられたものであるから、

私たちにはもう、この調査に対して不服申し立てをすることも、再調査を求めることもできないのです。

私たちは、調査委員会に娘に何が起こっていたのか、はじめから全てを正直に話し、真相解明を求め、証拠となる全ての録音や、あらゆる資料、文章を提出しました。

しかしヒヤリングの中では、今までに聞いた事のない遺族の発言とされる質問など、事実と違う事を調査委員会に質問されました。遺族側が提出した録音データについて

質問をすると、調査委員長からは確認していないとの回答があり、不誠実な力が働いていると強く感じました。

調査委員会は自宅に来て娘の前でも、手を合わせてくれて、少し明るい兆しが見えたように感じましたが、不信に思うところがいくつかありました。

調査委員会があまりにもヒヤリングが少ないように感じたので、私たちは

「どうして娘の遺書に載っている児童等へのヒヤリングをしてくれないのですか?」と聞いたら、ある委員が「加害者の人権があるので・・・」と言いました。私たちは、どこかで聞いた事のある言葉だと思いました。

それは、市長部局と面談した時に、部局の担当者が全く同じ言葉を発していたのです。遺族は今回の調査委員会も結局、全然、中立の立場に無いのだと再び嫌な予感がしました。

遺族は、初めから教育委員会の立ち上げる第28条調査委員会や町田市長部局が立ち上げる第30条調査委員会に、強い不信感がありました。

そもそも、町田市教育委員会や町田市は、いじめ自死事件の当事者もしくは、責任者だと感じるからです。

自死に至るまで、学校側が保護者にイジメの事実を知らせていなかった事などが、

法律違反だと感じているのに、亡くなってしまった娘に責任を押し付け、平然と学校側はこう主張するのです。

「いじめの事実を保護者に言わなかったのは、娘さんが親に言わないで!と言われたから。」

もっと言えば、「重大事態」の判断や調査委員会を設立する権限の全てが、調査対象である教育員会や学校が、判断するのは全くおかしな事だと思います。

報告書が中立、公平になるわけがないし、学校側が加害者と共謀して隠蔽する。

そして教育者が嘘を付く。誰も責任を取らない。

これではいじめも、なくなるわけが無いと

私たちいじめ自殺で娘を亡くした遺族は、とても深く、強く憤っています。

どうか、娘の為にお願いです。

真実だけを、報告書にまとめて頂きたいです。

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